市町村合併問題(宮城・古川地区) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
※その後各議会の可決・官報告示により、2006年3月31日にこの1市6町で大崎市になることが決定しました。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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※2002年7月[10市町]の研究会設立、10月に高清水町と瀬峰町が加入、その後5町が離脱、現在7市町。 鹿島台町は仙台都市圏のベッドタウンとして成長を続けており、仙台市との結びつきが 特に強い町です。そして県が考案した合併パターンでは中心となる市や町とそこへの通 勤通学者が最も多い町村、または仙台市への依存が強い自治体同士というように、生活 圏と合致した組み合わせが大半となっています。にもかかわらず鹿島台町は仙台市とは 逆方向の古川市を中心とする1市9町の組み合わせとされてしまいました。そればかりか 古川市・三本木町・松山町・鹿島台町の4市町での合併もあり得るとし、鹿島台町に関し てはこの2つのパターンが示されています。 古川市に生活の多くを依存する町を差し置いて、繋がりが弱い鹿島台町を合併させる とは一体どういうことでしょう。これは、一時期の郡の範囲に合わせたため歪んだ形とな っている警察や消防の管轄区域をそのまま合併パターンとして採用したに過ぎず、実際 の生活圏とはあまりにかけ離れた住民無視の組み合わせです。住民の生活を考慮して パターンを作成したとはとても思えません。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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大崎地方合併推進協議会の住民意向調査('03年4月・問6)で最も多かった回答(自町 を除く)。古川は自市内の割合(%)。リンク先PDF(7~18/56)ページの地図・グラフより。
仙・古などは意向調査結果(PDF)で2~3箇所に同じ太さの矢印が描かれているところ。 「-」は矢印なし。太字は30%以上、背景がオレンジ色は古川、黄緑は仙台です。
情報を公正に伝えては住民を説得できないと分かっているから、町でもこのように住 民を騙しながら合併を進めているのでしょう。2003年7月には法定協議会が設置され、 鹿島台町民は古川市に偏った説明続きで思考麻痺の状態に置かれたまま、首長主導 の、あとから真実を知り将来に禍根を残す合併に巻き込まれようとしています。 生活圏域や進め方の問題に加え、合併によってベッドタウンとしての鹿島台離れが 加速し、地の利を活かせないまま都市圏から離れた多くの町村のように寂れゆく恐れ があります。古川市等との合併を行うと、仙台周辺の松島町・大郷町までと鹿島台町と の間に作られた広域圏という壁が更に強く揺るぎ無いものとなり、学区制のような重大 な案件も改善が遠のくばかりか同様の区割りで新たな問題が発生すると予測して、移 り住むことを敬遠する傾向が強まるからです。明らかに欠陥がある学区割が何十年も 改善されないように、区割り的な問題が一旦発生してしまうと解決への道のりは非常に 険しいものとなります。
相模湖町と鹿島台町のみで、他の町村では学区が分かれていても実質同一学区とする 特例が設けられるなど行政的に一方面だけに縛られてはいないようです。2001年の学区 改定でも塩釜地区にさえ通わせないほど古川方面と結びつけようとする行政意向が非常 に強い鹿島台町とは異なり、他の相模湖以外の町村では合併の枠組みに基づく規制の ような将来への不安も鹿島台町ほど強くないでしょう。 人口は上の多くが数千人規模なのに対し、鹿島台町は1万人を割ってペナルティを受け ることはまず考えられません。県内にも同程度の規模で合併せず単独でいく町はたくさん あります。もし鹿島台町単独でやっていけないのなら、そのような状態に持ってきた責任 を誰も認めず合併でうやむやにしてしまおうというのは卑怯ではありませんか。そのような 財政状況の中で鹿島台だけでも何十億円もの合併事業を行い、それを目的に合併する ことなど、財政の不安を煽って合併するのと全く逆ではないですか。町長は鹿島台町広報 (11月号春夏秋冬)の中で特例債事業のない合併は眼中にないとしており、もしも特例債 事業という目的が果たせなかった場合は鹿島台町単独で存続させる方針のようですが、 これは、実は特例債事業を行わなければ合併しないで存続できるのに、合併するために 財政危機PRをしてきたということでしょうか。 将来、栗原市等と再合併して道州制も実施されると、松島町・大郷町との間にある行政 の壁は現在でいう県境のような存在になってしまいます。鹿島台町ほど合併相手によって 将来性が大きく変わってくるところ、しかもその枠組みですでに不都合が出ているのにあ えて合併しようというところは滅多にありません。鹿島台町は特例債事業を目的に、おそ らく東日本で一番してはいけない合併に向かって突き進んでいるのです。ですので、古川 方面との合併には強く反対いたします。 大崎市となる1市6町の合併についての住民意向は下の表のようになっています。
行政による説明が中心だった2003年までとは反対に、新市の姿が見えてきた2004年 以降は大崎市となる地域の全ての調査で合併反対が賛成を上回っています(三本木町 は未開票)。それなのに合併を推進していますから、中心核になれる古川市も、交通・生 活面から他との合併を考えにくい鳴子町も、当然賛成多数になると首長らが考え実施し た、反対多数など想定外の調査だったのでしょう。三本木町では古川・鳴子の結果を受 けてか、結果にかかわらず推進するという町長発言があったため住民投票の意味合い が薄れ、投票率が50%に僅かに届かず未開票でした。岩出山町でも反対(31.1%)が賛成 (23.3%)を上回り、「時代の流れなので合併はやむを得ない」という選択肢を入れた結果 の誘導的な肯定多数です。 以上の4市町は古川市を中心にまとまりのある地域ですが、合併の枠組み外との交流 が中心となっている鹿島台町では住民投票や意向調査再実施を求める住民団体・議会 質疑があるにもかかわらず実施しません。古川市との繋がりが強い一方で小牛田町との 繋がりも無視できない松山町・田尻町も再調査なしです(合併して美里町の中心になる小 牛田では大崎市との合併を求める動きもありますが、2005年になっても新たに市民病院 の場所や鹿島台社会福祉協議会をめぐって混乱するなど常に荒れている大崎市の周辺 集落になる道を選ぶことは現状では考えにくいです)。賛成が多いと見込んだ地域のみで 意向調査を再実施したのに賛成多数が1箇所もなく、反対が多く見込まれる町では調査し ない、こんな状況で何が何でも合併するなんて正気ですか。 2005年、鹿島台町役場の建て替え工事が完了し、支所ではなく役場として使うにも 充分な1.6倍の広さになりました。病院や役場の建て替えは災害復興事業ですので 合併特例債を使えなくても影響はありません。この1市6町は合併が決定しましたが、 古川地区という枠組みから実際に負の影響を受けている鹿島台町は合併について 特に慎重に検討する必要がありました。 Tweet |